船絵馬ふなえま

向能代 恵比寿・稲荷神社

能代は北海道や東北・北陸の物産を関西へ、関西の物産を北へ運送する北前船の寄港地でした。北前船は江戸時代中期から運行されましたが、幕末から明治初期に最盛期を迎えます。秋田県では能代、男鹿、土崎、本荘、金浦などが主な寄港地でしたが、船主や乗組員が航海の安全祈願し、また無事航海を終えたことを感謝して寺社に船絵馬を奉納しました。向能代恵比須・稲荷神社は明治23年頃焼失し再建されたといわれ、それ以前の船絵馬は残っていないものの、昭和51年の秋田県立博物館の調査では、県内で確認された30枚の船絵馬のうち13枚が能代 にあり、うち11枚は向能代恵比須・稲荷神社に保存されています。

向能代 恵比須・稲荷神社
船絵馬だけではなく大漁祈願の絵馬も見られます。

【参考】郷土史の窓 能代湊・檜山周辺史話』2002北羽新報社 『秋田県の船絵馬について 秋田県立博物館研究報告 NO2』1977

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